整合性グループについて

複数のボリューム間で書き込み順序の整合性を確保するため、複数の複製セットを整合性グループにグループ化できます。整合性グループは、同じグループ名、同じ一次と二次の役割、および同じ複製モードを持つ複製セットの集合です。混合グループ (ある複製セットでは複製モードが非同期で、別の複製セットでは同期となるグループ) は許容されていません。

注 : 複製セットの場合と同様、各サイトのシステム管理者は、対応するピアの整合性グループをそれぞれ作成および構成する必要があります。二次ピアの整合性グループは、一次ピアの整合性グループを補完するものにする必要があります。

整合性グループに対する操作を実行すると、操作が整合性グループ内のすべての複製セットに適用され、そのボリュームに一貫して適用されます。整合性グループに変更を加えた場合、その変更は整合性グループ内のすべての複製セットで行われ、整合性グループ内の 1 つの複製セットで操作に失敗した場合は、整合性グループ内のすべての複製セットで失敗します。

注 : ボリュームスナップショット動作は例外です。各複製セットのスナップショットは、個別に作成する必要があります。

整合性グループを構成すると、複製セット内のボリューム間で書き込み順序が維持されます。複製セットは 1 つの単位として制御できるため、データ複製動作は整合性グループのすべてのメンバーに対して実行されます。二次ボリュームへの書き込み動作は、一次ボリュームへの書込み動作と同じ順序で行われます。整合性グループを使用することで、グループ内のボリューム間で書き込み順序が維持され、各二次ボリューム上のデータが確実に、対応する一次ボリュームと整合性のあるコピーになります。

整合性グループを作成したり、複製セットを整合性グループに入れる前に、次の表で説明される制限とその他の要因を検討してください。
検討事項
注意点
書き込み順序
ボリュームセットで書き込み順序の整合性を確保する必要がある場合は、複製セットを整合性グループに入れる必要があります。最初の複製セットを作成したときに同時に整合性グループを作成するか、既存の複製セットを「複製セットの詳細」ページから整合性グループに追加します。
ボリューム
  • 整合性グループ内のすべての一次ボリュームは、同じ一次ピアに存在する必要があります。異なるシステムが元になっている一次ボリュームの書き込み順序は維持できません。
  • 整合性グループ内のすべての二次ボリュームは、同じ二次ピアに存在する必要があります。異なるシステムの二次ボリュームを入れることはできず、それらの間の書き込み順序は維持されません。
複製セット
  • 整合性グループ内の複製セットは、同じストレージドメインに属している必要があります。
  • 一次ピアと二次ピアの両方で同一の整合性グループを定義し、二次ピアに届いたデータの書き込み順序を維持する必要があります。
  • 整合性グループ内の複製セットは、同じ複製モードを持つ必要があります。
  • 整合性グループ内の複製セットは、同じ役割を持つ必要があります。複製セットを異なる役割の整合性グループに追加しようとすると、操作に失敗します。
  • 非同期複製用に構成された複製セットを整合性グループに追加すると、ローカル非同期キューが削除されます。整合性グループには、独自の非同期キューがあります。
  • 各整合性グループは最大 128 の複製セットをサポートしています。

最良の方法は、事前に整合性グループを計画し、複製セットの作成と同時に整合性グループを作成することです。複製セットを整合性グループに直接まとめることはできません。

新しい複製セットの作成を計画し、それを既存の複製セットとグループ化して新しい整合性グループに入れる必要がある場合は、以下の手順に従ってください。

  1. 「複製セットの作成」ウィザードを使用して、新しい複製セットと新しい整合性グループを作成します。
  2. 既存の複製セットの詳細ページで、複製セットを新たに作成した整合性グループに移動し、新しい複製セットと結合します。

関連項目